パンデミックの世界観

新型コロナウイルス感染の世界的なパンデミックが一時的にも終息に向かって、緊急事態宣言もとかれた。しかしウイルスそのものが絶滅したわけではなく、第2波、第3波が来る事は確実。新型コロナウイルスとの闘いは今後も数年間続く。


40年前から始まった『グローバル型資本主義』が後退期に入って、『デジタル資本主義』という新たな経済モデルが加速する。21世紀型の資本主義では、新たなコスト削減を実現する為、可能なものはすべてデジタル化されるだろう。現在の集団隔離では、テレワーク、遠隔授業、オンライン診療など、デジタル技術が駆使される。まさにコロナ禍はデジタル資本主義への転換点となる。

以下は縮小社会研究会の機関誌「縮小社会通信」第2号から一部転載。今後のウイルスとの闘い方や人生設計、危機管理のあり方の啓発の一助になればいい。
http://shukusho.org/
    
             ---以下一部転載ーーー

COVID-19 は長期に及ぶ対策が必要であり、その回復過程でコロナショック・ドクトリンが起こる可能性がある 。このように負の問題が起こるのか、それともグローバル資本主義と決別して新しい社会システムを構築する方向に向かうのか、その選択をめぐって私たちは岐路に立たされている 。

ここでは、「15 年後のパンデミック対応」についてつれづれに考えていることを述べてみる。まだ頭の中が整理されているわけでもなく、文章としてまとまっているわけでもないが、皆さんと議論する時のたたき台にしていただければと願い、恥を忍んで提出する。いずれ、COVID-19 の及ぼす社会的な影響が明らかになってくるだろう。その時にはもう少し精査した続編を書きたい。

第 1 章 5 つの問いとその答え
15 年後のパンデミック対応について 5 つの問いを発し、その答えと理由を記述する。

【問い 1】新型ウィルスによるパンデミックは繰り返されるか ⇒ Yes しかもより破局的に
理由 1:ウィルスは人類よりもはるかに先輩。動物等の体内に潜んで生き続けている
理由 2:人類は新しい資源を求めてウィルスが密かに生き続ける所に踏み込み続け、接触の機会を増やしている
理由 3:一旦、新型ウィルスが人間の体内に入り、人と人の伝染が始まれば、集合体が大きく、移動距離が長く、移動速度が速いと、抗体ができるよりはるかに早く全世界に伝染し、破局的なパンデミックになる

【問い 2】パンデミックが繰り返されたときに日本は対応できるのか ⇒ おそらく No 現在の政治体制が続く限り
理由 1:今回のパンデミック対策で、日本はオリンピックというバカ騒ぎの開催にこだわったために初動に失敗した
理由 2:しかも、初動に失敗したことを認めず、最後まで間違った対応を続けようとしている
理由 3:過ちを認めずに止めどなく嘘をつき、ごまかし続ける人間をトップに据える現在の政治も、自らの過ちを認めない上に、過去の事例にない新しいことを考え、議論する能力に欠けた官僚も、失敗の原因を追究することができない

【問い 3】今回のパンデミックは今年末までに収束するか ⇒ No 残念ながら 5 年程度は続くと予想される
理由 1:このウィルスは人の体内で生き続け、人と人の間で伝染する能力が非常に高い賢いウィルスで、簡単には収束しない
理由 2:集合体が大きく、移動距離が長く、移動速度が速いグローバル社会では、素早く頭をもたげるモグラ叩きの様相を呈し、叩くほうがくたびれてしまう
理由 3:医療体制の遅れたアフリカなどで爆発的な感染が始まれば、人の体内で突然変異を起こし、大急ぎで開発したワクチンや治療薬も役立たなくなる可能性が高い

【問い 4】今回のパンデミックが収束した後に、現在の政治・経済・社会体制が続けられるのか ⇒ おそらく No
理由 1:効率優先をベースにグローバル化を推進してきた現在の政治・経済・社会体制を再構築すると、次の新型ウィルスが発生した時にはより大規模で破局的なパンデミックになる可能性が高い
理由 2:次のパンデミックに備えるためにも、また日本では南海トラフ巨大地震に備えるためにも、効率化を優先した一局集中型の社会構築を諦め、自立可能な地域をネットワークでつなぐような社会構築(ドイツ型)が必要

【問い 5】15 年後の破局的な社会変動はパンデミックだけか? ⇒ 間違いなく No
理由 1:現在はパンデミックが注目されているが、15 年後にはいくつかの破局的な社会変動が予想される
理由 2:2012 年 10 月に ARMO が提示した「2030 年の社会を形づくるであろう6つの Key Drivers」をもとに、2012 年末に「2030 年の世界及び日本を動かす 10 の Key Drivers」を提案。その一つにパンデミックを掲げたが、15 年後(2035 年)に起こる可能性が高い破局的な社会変動として、「人口の都市集中による Disaster の Catastrophe 化」がある。具体的には 2035 年に予想される南海トラフ起因の巨大地震
理由 3:乗り越えるためには自立可能な地域のネットワーク構築が重要。新しい施策が考えられない
官僚や政治家に任せておけば、地獄へと導かれる。自分たちで考え、議論し、自分たち自身で構築する必要がある

この章のまとめ:オリンピック開催にこだわり初動が遅れた。ウィルスは地球のあらゆる場所で生き続け、15 年後までに自身が生き延びる術を身に着けて進化し、再びパンデミックを引き起こす。今回の失敗を反省し、必要な対策のために抜本的な社会構造改革を実行する能力は官僚にはない。市民自らで考え、議論し、自立可能な地域のネットワークを自らの努力で構築する以外には救われない

第 2 章 コロナウィルスによるパンデミックと南海トラフ巨大地震が重なれば?
現在、すべての関心が COVID-19 に集中しており、日本社会を破局に導く可能性がある他の keydrivers が忘れられている感がある。しかし、その間も関東北部で中規模の地震が起こるなどプレート移動に伴う歪の蓄積が進行しており、いつ複合破局が起こっても不思議ではない状態になっている。
2012 年 10 月にフランスのリオンで開催された回転成形の国際会議 ARMO 2012 Lyon では、主催者が2030 年の社会を支配する 6 つの Key Drivers を提示し、これをベースに世界中から 25 件の口頭発表が行われ、私もその一員に加わった。

ARMO 2012 Lyon で提示された 2030 年の社会を動かす 6 つの Key Drivers
① 世界人口の爆発的増加と社会の人口統計的な変化
② 気候の変化と環境問題
③ 不気味に迫りくるエネルギー危機
④ 拡大するグローバリゼーション
⑤ 指数関数的に加速している技術進歩
⑥ 疾病防止と長寿命化

この会議が興味深く有意義であったので、日本特有の問題も加えて 2030 年の世界及び日本社会を動かす 10 の Key Drivers を作成し、学会などで公表を始めた。

2030 年の世界及び日本の社会を動かす 10 の Key Drivers
① 不気味に迫るエネルギー危機(世界、日本)
② 人口の都市集中による Disaster の Catastrophe 化(世界、日本)
③ 人口増加(世界)、少子化の進展と急激な高齢化(日本)
④ 気候の変化と環境問題(世界、日本)
⑤ 食糧資源、水資源、その他諸々の資源枯渇問題(世界、日本)

⑥ 拡大するグローバリゼーション(世界)と産業の空洞化(日本)
⑦ 指数関数的に加速する技術革新(世界、日本)
⑧ Pandemics の発生(世界、日本)
⑨ 年金費用、医療費、介護費の圧迫と財政破綻(世界、日本)
⑩ 山積する教育問題 :貧困層の再生産(世界)とコトナ*の再生産(日本)

*コトナとは、体は大人だが精神状態が子どものままのオトナを指す造語。いずれが複合しても大問題だが、今回の COVID-19 では 3 密状態を避けることが対策の中心とされていることを考えると、②と⑧が複合することによって生じる社会崩壊と感染者の爆増が一番心配される。















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