原子力災害伝承館はこれで良いのか?

今月オープンした『原子力災害伝承館』は原発事故で故郷を失った悲惨さ・凄惨さや苦しみ、悲しさ、そして健康被害よりもいかに復興を成し遂げたのかを伝えたいのだろうか。これでは後世に原発事故の悲惨さ・凄惨や苦しみが伝わらない。原発事故が何故起きてしまったのか、何故防げなかったのを検証し、未来に伝える事が伝承館の最も大切な事業のはずだ。

以下はツイッターから
『原子力災害伝承館は名前の通り事故の悲惨さと原因を後世に伝えるもので復興を伝えるものではない。館長の長崎大高村昇教授が「福島がどのように復興したかを伝えるのが大きな目的」とあいさつ。高村氏の解任を!彼は山下俊一の弟子であり、被ばくを少なく見せようと目論む御用学者。福島県バカすぎる。』

伝承館の基本理念は原発事故を無かった事にしたい人達が過去を消し去りたい為に、復興を前面に押し出そうとしているようだ。これでは原発事故の被災者や被ばく者が救われないし、この原因を作った国や東電が反省し、その責任を被害者に果たす事はないであろう。

9月30日の生業訴訟における仙台高裁の判決でも東電及び国の責任を認定している。しかも国の責任は東電と同等だても断罪!この判決は重い。福島県もしっかりとこの判決の重みを伝承館の展示に反映させるべきだろう。

福島県民の血税で作った伝承館は誰の為にあるのか?誰に向いて造ったのか?国の国(県)による、国の為の伝承館になっていないかと勘繰りたくなる。管理が福島の復興を目的に設立した『公益財団・福島イノベーションコースト機構』である事も問題だ。

もう一度伝承館の基本理念の見直し、展示の見直し、語り部の伝え方の制約の撤廃、メデイアへの取材の受け入れの自由度について再検討すべきだろう。開かれたた、そして被災者が納得する伝承館でなくては、世界に真実が伝わらない。不都合な真実を隠してはならない。

こんな記事もある。「伝承館だからこそ国や東電への批判を絶対に排除してはいけない」「福島だけでなく日本中で国や東電への怒りが吹き荒れたこと、それ自体が伝えるべき歴史」-東浩紀 10/1(木)16:00配信「AERA dot.」
https://news.yahoo.co.jp/articles/3b37207ca52da8d1790ec436b267f228b56e77dc

オープンした3日後の9月23日(水)、同じ朝日新聞の社会面に打って変わった大きな記事が載る。

『伝承館 語り部の批判認めず』

以下は、記事からの要約
「…伝承館は福島県が建設、資料収集費などを含む計53億円の事業費は国が実質全て負担した。語り部は、1回最長1時間ほどの口演で、1回あたり3500円が支払われる。7月と8月に研修会があり、配られたマニュアルでは口演内容は『大震災及びそれに伴い発生した原発事故に関する』ものとする一方、『特定の団体、個人または他施設への批判・誹謗中傷等』を『口演内容に含めないようにお願いします』と記載。
県から出向している企画事業部長に質すと『国や東電、県など第三者の批判を公的な施設で行うことはふさわしくないと考えている』と、明言.


広島の平和祈念館を訪問する人の7割は外国人(コロナ禍以前)であり、ここでは『マンハッタン計画』のきっかけを作ったアインシュタインに関するものまで展示している。アインシュタインの功罪を考えさせるきっかけを提供している。『アインシュタインの功罪』は以下ご覧ください。
https://nimosaku.blog.ss-blog.jp/2020-09-27

ならば今回の原発事故に関する国や東電の関与(責任)を考えさせるような展示も必要ではないか?広島の平和記念館と比較しても見劣りする伝承館。


再度伝承館の関係者は広島の平和祈念館を見学し、不都合な真実も隠ぺいする事なく、日本政府の思惑に影響される事なく、世界中に核に悲惨さや平和を訴えている平和祈念館に見習うべきだろう。

伝承館の基本理念は以下となっている。何を伝承するのだろうとあまりにも間抜けな事に愕然とする。

伝承館の基本理念世界初の甚大な複合災害の記録や教訓とそこから着実に復興する過程を収集・保存・研究し、風化させず後世に継承・発信し世界と共有することは、被災を経験した人々の共通の想いです。「東日本大震災・原子力災害伝承館」では、特に福島だけが経験した原子力災害をしっかり伝えることとし、以下の3つの基本理念を掲げます。

〇原子力災害と復興の記録や教訓の「未来への継承・世界との共有」
〇福島にしかない原子力災害の経験や教訓を生かす「防災・減災」
〇福島に心を寄せる人々や団体と連携し、地域コミュニティや文化・伝統の再生、復興を担う人材の育成等による「復興の加速化への寄与」

詳細は以下ご覧ください。
https://www.fipo.or.jp/lore

伝承館は語り部に対する話し内容制限を加えたり、語り部に対する取材を禁止するという。何故そこまでしなければならないのか?広島の語り部は自由に子ども達に原爆の悲惨さを語っている。これでは原発事故の悲惨さが後世に正しく伝わらない。伝承館の目的は広く正しく世界に伝える事ではないのか?平和記念館では人を中心に展示し、『被爆』の悲惨さを徹底的に追及・展示・伝承している。伝承館では『被曝』の健康被害や避難者の葛藤を伝えていない(実際に見学していないのが正確性に欠けるが、ネット上での記事や写真をもとに想定・・・)

詳細は以下ご覧ください。
https://www.fipo.or.jp/news/11416

以下はある大手新聞の記者のフェースブックからの転載

『福島県の東日本大震災・原子力災害伝承館に行ってきました。入り口に、写真撮影禁止と提示してありました。広島の平和祈念館では撮影できます。館内で学芸員になぜか聞きました。「広島と違い、こちらではご存命で活躍している人も多く、展示の際に匿名を望む方も多かった」
と言われましたが、「広島でもご活躍していらっしゃる方はいらっしゃいます。ご本人たちに確認して出していいという方の分についてはOKにするべきです。すべて禁止はおかしいでしょう」と申し上げてきたところです。

展示には水素爆発後の東京電力福島第一原発の様子を再現したジオラマなど、個人がうつっていないコーナーも多くありました。ほかにも来場者から写真にとりたい、という申し出はあるそうです。語り部は、東電や国への批判を語れません。税金で作った施設なのに、被災者、市民目線に大きく欠けていると思います。見直しが必要かと。
https://digital.asahi.com/art.../photo/AS20200920001505.html
https://digital.asahi.com/articles/ASN9Q63FQN9CUGTB00H.html 』


ひろしまの平和記念館のHPから一部転載

(1) 基本計画での整備方針と展示内容
 ① 目的
   当館の使命を果たすための中心的な展示であり、被爆者が高齢化し、どのように被爆体験を継承・伝承していくかが大きな課題となっている中で、原爆の非人道性、原爆被害の甚大さ・凄惨さ、被爆者や遺族の苦しみ・悲しみなどを、これまで以上に伝えることを目的とする。

 ② 整備方針
  ○原爆による熱線、爆風、放射線が同時に都市を襲い、甚大な被害をもたらしたことを示す。
  ○人間(被爆者)の視点から原爆の悲惨さを伝えるため、被爆者の遺品や被災写真、市民が描いた原爆の絵、被爆者証言映像など被爆の事実をストレートに伝える実物資料の展示を重視する。
  ○様々な被爆状況を示すため、より多くの被爆資料を展示する。
  ○原爆被害を人間(被爆者)の視点から紹介していく中で、熱線、爆風、放射線などの科学的な視点からの知見も織り交ぜて展示する。
  ○凄惨な被爆の惨状を伝える資料については、基本的にはありのままを見せるべきであるが、児童などへの心理的な影響に配慮して、負傷した人々の写真 医学標本などについては、展示手法や場所を工夫するとともに、展示場所の予告などを行う。

 ③ 展示内容
  ○最初に「8月6日のヒロシマ」を紹介し、被爆直後の広島の全体像をありのままに伝える。
  ○原爆被害の全体像を一望した来館者に対して、「被爆者」に主眼を置いた展示により、一人一人の被爆者の被害の実態、失われた命の尊さ、被爆者や遺 族の苦しみ・悲しみなどを紹介する。
  ○市民の被害のみならず、当時、広島にいた朝鮮半島や中国大陸からの人々など外国人被爆者の存在についても紹介する。
  ○被爆者の今日までの歩みを紹介し、健康被害や心の傷など今日も続く原爆被害の実態を明らかにする。












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