御用学者たちの無能

日本の御用学者達、特に長崎大学や福島医大の教授と称する人達は
国際機関のUNSCEAR(国連科学委員会)の報告内容を
吟味する事なく、権威があるとして受け入れ、
それを武器に意見の異なる学者や、国民、県民を
説得しようとしている。


そしてSNSを駆使し、御用学者もどきが
吟味する能力のないまま、権威のいう事を受け入れている。

黒川眞一  高エネルギー加速器研究機構名誉教授が
UNSCEARが2016年に出した以下の報告書の津田論文への批判を
ばっさりと切り捨てている。
これを前面に押し出す福島医大始め長崎大学や他の大学の御用学者(もどきも)たちが、
如何に無能(確信犯??)かをさらけ出している。


以下の『福島医大論文のデタラメ』でもその無能さを明らかにしている
http://nimosaku.blog.so-net.ne.jp/2016-11-04



   ーーー本人のご了解を得てここに公開ーーー


UNSCEARが2016年に出した以下のような報告書(白書)の中の津田論文への批判をさも権威があるように主張する方々が見受けられます。私は、UNSCEARによる津田論文への批判の多くは的外れであると考えております。なぜ私がそのように考えるかを以下に説明いたします。なおUNSCEARが国連の下にある委員会であるとして、報告の内容を吟味することなく権威のいうこととして受け入れるのは私たちの行うべきことではないと考えます。

DEVELOPMENTS SINCE THE 2013 UNSCEAR REPORT ON THE LEVELS AND EFFECTS OF RADIATION EXPOSURE DUE TO THE NUCLEAR ACCIDENT FOLLOWING THE GREAT EAST-JAPAN EARTHQUAKE AND TSUNAMI
A 2016 white paper
to guide the Scientific Committee’s future programme of work

この報告書の津田論文への態度は Conclusion の中に以下のように記述されております。

138. One publication [T17] claimed to demonstrate that there had been a radiation-induced increase in thyroid cancer rates. This study was found to be seriously flawed. The weaknesses and inconsistencies of this study were confirmed by a considerable body of evidence.

ここでT17と呼ばれている論文が津田論文のことです。上に示した引用中に、津田論文は、One publication とされ、あたかも、津田論文のみが福島の小児甲状腺がんの多発が放射線被ばくによるものであると主張しており、その他に放射線被ばくが原因ではないとする論文が多くあるような印象を与えていますが、これは事情を正しく反映しておりません。正しくは、津田論文は福島における甲状腺がん検診の結果に関する最初の疫学的解析の論文であり、このUNSCEARの報告がまとめられた時点における唯一の論文です。この報告で引用されている多くの"論文"は、津田論文に対する批判的なletters(それ故に査読を通った原著論文ではありません)です。このconclusionの中でUNSCEARは津田論文は、不正確であり、論証が弱く、 論文中に不整合があり、多くの証拠によって論破されている主張しております。そしてその根拠が、以下に引用する、110、111、112 と番号付けられた節だということになります。それでは、これらの節に示されているはずの根拠が妥当であるかどうかを以下に検討します。まず英文の原文を示し、ついで私の批判的解説を日本語で行います。

110. In three areas of Japan with negligible radiation exposure as a result of the accident, investigators conducted a 2–15 month follow-up examination of 31 children who had been diagnosed as having a thyroid nodule or cyst at initial thyroid ultrasound screening [H4]. They found that a third of the cases had a diagnosis of “normal” upon re-examination, while one was diagnosed with thyroid cancer and the others with various benign lesions. A similar analysis in the FHMS screening programme of initially diagnosed thyroid nodules and cysts would be of interest for comparison.

この110節に書いてあることは、いわゆる三県調査(論文H4)が福島の検診を比較できるということです。これはポアソン分布という統計学の基本的概念を理解していないことによる単純な誤りです。この節では、三県調査の結果は、3000人に一人がん患者が見つかっており、福島における第一巡検査では30万人で112人の患者が見つかっています。それ故、患者の見つかる割合はほぼ等しいというこを言いたいのだと思われます。しかしながら、この二つの調査が比較可能でないことは、もし三県調査で一人もがん患者が見つからなかったときはどうなるかを考えてみればわかります。その場合の95%CI(信頼区間)は30万人あたり0 - 900 人であり、福島の場合は 90 - 130 人 ですから、たとえ患者数ゼロでも、福島の場合とあっていると強弁できることになります。

111. One paper [T17] (and a subsequently published response to criticisms [T16]) claimed to demonstrate that there had been a radiation-induced increase in thyroid cancer incidence: the authors reported a 50-fold (95% CI: 25, 90) excess in Fukushima Prefecture. However, the study design and methods were too susceptible to bias [J2] to warrant this interpretation. Tsuda et al. [T17] did not adequately account for the impact of the sensitive ultrasound screening of the thyroid upon the observed rate of thyroid cancer. Their conclusions were based on a comparison of the rate of thyroid cancer among those people screened by FHMS with the rates found elsewhere in Japan where few children had undergone thyroid screening. Studies of other populations screened in childhood, particularly those who underwent ultrasound screening in three unexposed Japanese prefectures [H3], as well as other screening studies of young people in Japan [T6], found baseline rates of thyroid cancer in the absence of radiation exposure that were similar to the FHMS rates. Similarly, the Republic of Korea experienced an apparent large increase in thyroid cancer rates once they instituted universal screening [A2]. It is also likely that some of the cancers detected by screening may have existed before the radiation exposure [T5].

この節111の中で、T17は津田論文のことであり、T16 は津田論文に寄せられた批判的lettersに対する津田氏の応答です。そしてJ2、T5、T6 は実は津田論文に寄せられた批判的lettersであり、上に書いたように査読を受けた原著論文ではありません。それでは、J2 は何を言っているのでしょうか。津田論文では各個人の被ばく線量が分かっていないので、福島を9の地域に分割し、各地域をもって被ばく線量の代用としております。このやり方がけしからんというのが J2 の内容です。次に T6 (高村氏によるもの)は何を言っているかというと、まず、前に説明した三県調査および岡山大学と慶応高校での甲状腺がんのスクリーニング検査によっても、福島と同じような率でがん患者が発見されたと言っております。三県調査についてはすでに上で取り上げました。また、岡山大学と慶応高校については、結果を示すべきはずの論文が参考文献に載っていませんので、反論とはいえません。

このletterは続いて、福島で事故後すぐに行われたわずか1000人を対象にした精度のない測定をもって、福島における甲状腺への被ばく線量は小さいはずだと言っております。 A2 は韓国における成人女性に対する甲状腺がんのスクリーニング検査によって甲状腺がんが多発しているという論文です。この論文は、対象が福島とは違って成人女性であること、また、がんであるとする基準が福島のものと違っていることなどから、参考とすべき論文ではありません。

最後に T5 は福島医大の高橋氏たちのletterです。このletterがいっていることは、津田論文中の"有病期間"4年は短すぎる。事故前からあったがんを見つけているのではないかというものです。私が以前にFacebookに投稿したように、有病期間を年あたりの小児甲状腺がんの発生率で、その時点で存在する小児甲状腺がん患者総数を割ることによって得られる期間と解釈すれば、4年は至極妥当な長さです。国立がんセンターの津金氏も同じ解釈をし、同じような年数を得ております。

112. Wakeford et al. [W2] carried out an analysis of the data in the Tsuda et al. paper by comparing the thyroid cancer prevalence among children studied by FHMS who were residing in localities with relatively low, medium, and high exposures as a result of the accident, as defined by Tsuda et al. The analysis by Wakeford et al. did not show any dose–response trend. In fact, the ratio of thyroid cancer prevalence between the localities with the highest and lowest
exposures was only 1.08 (95% CI: 0.60, 1.96) [W2].

Other inconsistencies between Tsuda et al. and the substantial body of data on radiation-induced thyroid cancer in childhood include:
(a) the Tsuda et al. paper reported excesses within 1–2 years after radiation exposure, whereas studies after the Chernobyl accident and other studies with much larger doses to the thyroid did not show excesses within 3–4 years; (b) all the thyroid cancers in the FHMS occurred among those 6–18 years old at radiation exposure, while other studies show the greatest incidence of thyroid cancer induction was among those with early childhood exposure (before age 5); and (c) the measured doses to the thyroid were much too low to be consistent with the high prevalence they reported [T6, W2]. Because of these weaknesses and inconsistencies, the
Committee does not consider that the study by Tsuda et al. presents a serious challenge to the findings of the 2013 report.

112節ではまず津田論文によせられたletterであるW2を紹介しています。このletterの主張は、福島を3つの地域に分ければ、患者発見率に地域差がないというものです。なお、この3つの地域とは、2011、2012、2013年度にそれぞれ検診が行われた3つの地域のことで、福島の甲状腺がん検査を設計した福島医大が放射線が強い地域から先に検査をするという方針をとったことによる地域分けです。津田氏はT16で、この場合に地域差が見えないのは、事故から検診までの長さが違うためである可能性を指摘しております。

私がχ二乗検定を行なって地域差があるかどうかを検定してみたところ、津田氏の9の地域分け(2011年年度を一つ、2012と2013年度を4つに分ける)において事故から検診までの期間の違いを考慮しなくても、p <0.2 で地域差があることが有意となり、さらに事故と検査の間の期間を考慮すると、p < 0.05 で地域差があることが有意となります。地域差があることは、スクリーニング効果や過剰診断では説明できません。放射線プルームの通り道にあたる地域での甲状腺がんの発見率が高いことは、甲状腺がんが放射線被ばくに起因するものであることを強く示唆します。

この節の後半は、チェルノビルと福島の比較をして、3つの点で違いがあるといっています。すなわち、(a) 津田論文では1-2 年後後からがんが多発しているとしているが、チェルノビルでは3-4 年後からだ。(b) 福島では事故時年齢が6-18歳の患者ばかり発見されているが、チェルノビルでは事故時5歳以下の患者が最も多かった。(c) 福島における被ばく線量はチェルノビルよりもかなり低い。これらに対する反論は次の通りです。まず、(c) は、チェルノビルでも、UNSCEARのいうところの福島の被ばく線量ぐらいの地域でも小児甲状腺がんが多発していることから間違いであることがわかります。

(a) はチェルノビルでも事故の翌年から甲状腺がんが増加しているという事実に反します。(b) はチェルノビルでは事故後5年以降に起こったことであり、津田論文が扱っている事故後3-4年以内では、チェルノビルでも主として高年齢で小児甲状腺がんが発生していることを無視しております。なお、UNSCEARのこの白書には、(a)と(b)には根拠となる論文が参照されていないことを書き添えます。







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