国連科学委員会からの回答

先日国連科学委員会に質問して項目に関し回答が届いた。                                その回答に対し、再質問を提出した。(⇒部)
国連科学委員会が真摯に批判を聴いてくれた。

質問内容は以下ご覧ください。                                                  http://nimosaku.blog.so-net.ne.jp/2014-11-26

福島県二本松市
    ×× 様

先日は福島大学でのセミナーにお越し頂きありがとうございました。
また、このたびは貴重な御質問や御要望をお送り頂き、御礼申し上げます。                      ××さん(小生)が放射線の線量やリスクについてよく勉強されているのに感嘆いたしました。
以下御指摘頂いた8つの点についてお答えいたします。


質問1:本件(リスクモデル)に対して、再度確認したく間違った理解だとすればご説明をお願いいたします。
回答1:UNSCEARによる健康リスク評価の手法は基本的に過去の報告書(直近ではUNSCEAR2008年報告書)でのやり方を踏襲しており、これに福島第一事故の被ばく状況を考慮したUNSCEAR独自の解析を加えて健康影響を考察しています。その過程でBEIR VII報告書やWHOの福島第一事故に関する健康影響評価報告書も参考にしており(詳細はappendixEを御参照ください)、それらの評価結果と科学的に整合性が取れていることを確認しています。

⇒WHOはICRPを採用し、国連科学委員会はBEIRを採用していますが、その差異はどのような検証によって判断しているのでしょうか?


質問2:国連科学委員会はWHOのレポートをベースにしているとの発言でしたがWHOと国連科学委員会の評価レポート(報告書)の大きな差異は何でしょうか?
回答2:UNSCEARによる健康リスク評価では、WHOが用いたのと同様のリスク推定手法を用いており、両者の評価結果は科学的に整合性が取れていることを確認しています。両者の最も大きな違いはカバーしたデータの範囲であり、WHOの報告書より1年以上後に刊行されたUNSCEAR報告書では、より多くのデータを利用できたことから、その分不確かさが減った(確かな知見が増えた)と言うことができます。

⇒より多くのデータとありますが具体的にはのようなデータでしょうか?                           主な違う内容はどのようなものがありますか? 具体的事例を開示頂けないでしょうか?

質問3:WHOと国連科学委員会で同じメンバーが重なっている事はありませんか?
回答3:当方で確認したところ、少なくとも2名が重なっています。また、オブザーバーとして、UNSCEAR事務局の2名およびUNSCEARの専門家数名がWHOの報告書に関わっています。


⇒放射能のリスクに関してWHOの独自の検証・発表をはIAEAから禁じられていたはずです。           WHOのメンバー(もともと専任のメンバーは2名しかいなかったはず)が関わっていたといすれば、国連科学委員会の報告者にはIAEAの影響が排除できないと理解しますが?見解を教えてください。

質問4:国連科学委員会の内部被ばくに関する評価はICRPのモデルを採用しているか?

あるいは独自の評価基準で実施しているかをお聞かせください。
特に、Bq→mSvへの換算係数
何故、内部被ばくの影響は無いと言えるのかの根拠も教えてください。
回答4:UNSCEARによる内部被ばくの推定では、ICRPのモデルおよび(BqからSvへの)線量係数を使用しています。健康リスクについても、放射線防護の評価体系を踏まえて線量に基づいて推定しており、内部被ばくと外部被ばくの影響も線量レベルに基づいて(単位線量あたりの影響は特に区別せず)考察しています。


⇒内部被ばくのICRPの換算係数(Bq⇒mSvへの換算係数)はICRPの委員の中からも小さすぎる(約5倍程度?)との意見もあります。セシウムが体内に均一に分布しているとのモデルがICRPです。実際セシウムは筋肉や心臓等に多く蓄積されます(これは東北大で被ばくした牛でも検証済)やはり、国連科学委員会のレポートは内部被ばくついては矮小化しているICRPをベースとしている国連科学委員会の報告書も必ずしも信頼できるものでは無い事が理解できました。


質問5(要望):是非このレポート(環境省が発表した放射能プルームの拡散推定結果)を検証し、国連科学委員会の報告書の見直しをして頂きたくお願いいたします。
回答5:ご提言ありがとうございます。まだそのレポートは入手できていませんが、ぜひそれを分析して次の報告書に役立てたいと思います。UNSCEARでは、来年から数年間は新規のデータを集めた年次報告書を、4~5年後には福島報告書のアップデート版を刊行する計画を持っています。御面倒でなければ、当該レポートの入手方法(ダウンロードできるサイトのURLや担当部局の連絡先など)を御教示頂ければ幸いです。

⇒先日送付したURLを参照いただき、是非報告書の見直しをお願いいたします。



質問6(要望):日本政府に対して、報告書の不確実さや使用の仕方についての留意すべき事項を再度リマインドさせてください。
回答6:ご提言ありがとうございます。UNSCEARには直接各国政府に対してアドバイスする活動はしていませんが、現在作成中の報告書全文の日本語訳が完成しましたら、それを持って再びUNSCEARメンバーで訪日し、一般の方々だけでなく政府や自治体で働いておられる方々にも内容を十分理解してもらう機会を持つことを計画しています。その中で、線量・影響評価の不確かさ、特に事故初期の被ばく線量推定における不確かさについて強調したいと考えております。


 ⇒まずは日本政府(内閣府、原子力規制庁・規制委員会、復興庁、厚労省、農林省、文科省等)及び福島県、福島医大、医師会、市町村、JA、そしてJAEA、原子力学会等への説明を優先すべきと考えます。そしてなんと言ってもマスメディアへの説明もお願いいたします。又できるだけ早急にお願いいたします。



質問7:何故国連科学委員会は年間20mSvを許容し、日本政府へ何らの提言を言わないのでしょうか?政治的な見解は言わないとの回答でしたが、政治的では無く、純粋な科学的・医学的・人道的な見解を出すべきと考えますが・・・如何でしょうか?
回答7:ご示唆をありがとうございます。UNSCEARの議長ならびに多くのメンバーには、グローバー氏をはじめとする人権保護のために活動されている方々に深い尊敬の念を抱いています。実際にUNSCEARを代表するメンバーはグローバー氏と対話し、人権保護のためにUNSCEARが有する科学的情報が必要なら喜んで差し出す旨お伝えしています。ただ、UNSCEARの責務はあくまでも放射線の線源と影響に関する科学的評価を行うことであり、この定めに厳格に従うことがUNSCEARの独立性や中立性を堅持することになると考えています。ご理解のほどどうかよろしくお願いいたします。


⇒理解いたしましたが、国連科学委員会としてはバイアスをかけずに科学的な「真実」を 日本政府(内閣府、原子力規制庁・規制委員会、復興庁、厚労省、農林省、文科省等)及び福島県、福島医大、医師会、市町村、JA、そしてJAEA、原子力学会等への説明をお願いいたします。そしてなんと言ってもマスメディアへの説明もお願いいたします。又できるだけ早急にお願いいたします。


質問8:以下のブログや講演会の内容(ICRPや国連科学委員会に対する批判)に対する見解を聞かせてください。
回答8:情報に感謝いたします。UNSCEARとしては、科学者の使命感に立って無償で誠実に義務を果たしてきたつもりでおりますが、その活動に対して不満や怒りを感じられる方々がいらっしゃるということは、UNSCEARの取り組む姿勢や発するメッセージに誤解を生む要因があったのだろうと思います。つきましては、UNSCEARでは、××さん(小生)他から聴かせて頂いた数々のご意見を真摯に受け止め、事故の影響に苦しんでおられる方々との対話を可能な限り続けていきたいと考えています。今後ともお力添えのほど、どうかよろしくお願い申し上げます。


⇒問題は日本政府、福島県、学会、医師会等の対応に今回の国連科学委員会の報告書をタテにしている事で、更なる不信感を抱いている事です。この問題を第一番に払拭する事が国連科学委員会の責務です。よろしくお願いいたします。






ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック